管理医師のブログ

2014年6月26日 木曜日

認知症と物忘れの違い〈1〉

「認知症と単純な物忘れの違いはどこで線を引いたらええんやろ?」と悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。単純な物忘れも「アルツハイマー病に代表される認知症の前兆なのでは?」とご心配なんですね。
この疑問に一定の回答となるような記事を見つけましたので是非ご一読を。

物忘れと認知症どう違う?(メディカルトリビューン健康百科 2014/6/22記事を要約)
http://kenko100.jp/articles/140623003015/


ヒントあっても思い出せないのが認知症
テレビに出演しているタレントの名前を思い出せない、友人との会話で「あれ」「それ」を繰り返すなどは、誰にでもよくあることで、年を重ねるうちに起こる「年相応の物忘れ」。
ある事柄を記憶しているというのは「記銘(認識し覚える)」「保存(脳にためて持っておく)」「想起(取り出して使う)」の各段階がそろって初めて言えること。
「物忘れとか忘れっぽさというのは3段階のうち想起の障害。例えて言えば記憶の"引き出し"に体験した事柄が入っているのに、引き出しがガタついてうまく取り出せないという状態」とのこと。考える時間やヒントがあれば、引き出しの中に残っている事柄を取り出すことができるという。
一方、認知症の場合は記銘や保存がうまくいかない状態で、引き出しには事柄自体が存在しないので、考える時間やヒントがあっても思い出せない。


カンニング能力の欠如というのもありますね。「本日の日付を言ってください。」という質問を認知症の診断のためのテストで被験者に投げかけることがあるのですが、診察室のカレンダーをチラチラ横見するヒトは認知症ではないことが多いです。カンニングというのは自らヒントを探そうとする行為でもあり、こういうヒトは認知症であるケースは希です。「なんでそんなことをアンタに答えなあかんのや?」とダダをこねはじめるヒトは、それこそ、引き出しに何もないから、怒り始めるんでしょうね。こういう反応は認知症でよく見られます。

さらにメディカルトリビューン健康百科の記事は以下のように続けます。

同じ質問の反復は要注意
昨晩食べたおかずがすぐに思い出せないのは普通の物忘れだが、認知症では食事自体をしたかどうかもはっきり覚えていないので、当然、おかずは何か言うことができない。
また、記憶は保存される時間によって即時記憶(ほぼ1分以内)、近時記憶(3、4分~数時間)、遠隔記憶(それより長い時間)と分かれる。認知症の場合は、近時記憶、即時記憶、遠隔記憶の順にその能力が低下する。
話の途中に同じ質問を繰り返すような人は、近時記憶の能力がうまくいかない状態なので注意が必要とのこと。


「百引く七」テストがあります。「百引く七は?」『93』「ではその数字からさらに七を引くと?」と続けていくテストなんですが、これは計算能力というよりも『93』という数字を覚えているか?という即時記憶を評価するテストです。
これら【同じ質問を繰り返す】【「百引く七」テストが低成績】などの近時記憶・即時記憶から障害されていく場合、認知症の可能性が大きくなります。



(記載と要約、管理医師;佐々木)

このエントリーをはてなブックマークに追加
このエントリをlivedoorクリップに登録
このエントリをBuzzurlにブックマーク
Deliciousにブックマーク

投稿者 医療法人社団ささきクリニック

アクセス


大きな地図で見る
【住所】
〒660-0827
兵庫県尼崎市西大物町12-41
アマゴッタ4階医療センター

お問い合わせ 詳しくはこちら