管理医師のブログ

2014年10月31日 金曜日

医療否定本考〈3〉

【書を捨てろ!】とか【燃やすな!】とか、どっちやねん!というツッコミが聴こえてきそうです。おっしゃるとおりです。整理しておきますね。
● 医療否定本を信じていいのだろうか?現状の標準的な医療を受けるほうがいいのだろうか?と悩んでいらっしゃる患者さん向けの主張が【書を捨てて街へ出よう!】です。
● 医療否定本を駆逐しようとするドクター向けの主張が【焚書坑儒は反対!】です。

申し訳ありませんが、医療否定本を信じている患者さんに向けてはとくにメッセージはありません。おそらくいろいろ他人に語れないような経験があって、医療不信→医療否定に至ったことでしょう。ケースケースごとにひとくくりにできない特殊な事情があったことでしょう。このように複雑な状況を背景としてお持ちであることが予測される中で、医療否定本を信じている患者さんに向けては、単純なメッセージは余計に気分を害されると思いますので、差し控えることが望ましいでしょう。

今回のブログ記事は医療否定本を上梓してる著者先生向けとその眷族(けんぞく、取り巻き連中)に向け、の二者に向けての主張です。



■ 著者先生(ら)に向けて
【グロテスクな表現はやめましょう】
気色の悪いグロテスクな表現にはもうウンザリです。患者さんを惑わせるだけじゃないでしょうか。「病死と思われていた大部分が、実は医者が医療を施すことで、その医療の副作用で死に至らしめている。」とか「本当の意味での根治的治療は行われておらず、ほとんどは延命治療である。」とか、普通の言い方のほうが、よっぽど品格や知性が感じられます。それに最初っからケンカゴシだと建設的な議論にもなりません。逆読みされて「議論を回避するために、ワザとケンカゴシにしてるんじゃないの。」と思われてしまいます。少なくとも佐々木は治療を受けたくない患者さんの唯一の憑代(よりしろ)として大事だと評価しているのに。

■ 眷族に向けて
【乗っかり過ぎやぞ!】
極論すれば、医療は説明と納得のインフォームドコンセントの世界。荒唐無稽(こうとうむけい)な説明でも患者さんが納得すれば医療。ということで、上梓すれば売れる医療否定本に乗っかって、有象無象がうごめいているように見えてしまいます。もう、そこには金の臭いしかしません。健康食品、健康法、健康器具、わけのわからない薬...困っている方から、その上に金まで、そして何より大事な残された貴重な時間まで、むしり取るのか。くれぐれも悪徳業者にはご注意を!
それからアフィリエイトについても一言。アフィリエイトとはブログなどによく商品が画像で貼り付いているでしょ。そしてブログ著者が「この本は読んでみて感動した。」とか、記載しているのですが、この商品画像をクリックすると、通販業者のサイトに変わって、購入申し込み、というのがあるでしょ。あれです。自分のブログから購入の実績があると、ブログ著者にいくらかの金銭的見返りがあるのです。だからブログ著者は【読んでもいない書物にも高評価である内容の書評をつけて、購入へ誘導させようとする】んです。このようにして、大した内容でもない書物が【ネットで話題になって火が付いた】とかなって、薄っぺらなベストセラーが量産されます。アフィリエイトブログで稼いでいるブログ著者(アフィリエイターと呼ばれています。)は月に数百万円ということも聴いたことがあります。こんな仕組みもご承知おきください。



■ 主 張 
現在の標準的な常識や権威に対して、それと違う意見があり、それを発信したいと考えているのなら、品格や知性を感じさせる手法を選ぶべき。また、少しでも金の臭いを漂わせたら、その意見がいくら立派なものでも、人心は離れてしまう。
ちょっと長いな。
 
最後に、「延命治療」が「無駄な治療」「無意味な治療」と読み替えられているような気がしてならないので、次回ブログ記事に「延命治療」について記載してみたいと思います。
 
(記載、管理医師;佐々木)


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投稿者 医療法人社団ささきクリニック

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